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2012年3月27日 (火)

Vol.2 野球留学:中村 佳嗣さん

Nakamura724abc88979bd35 カナダ・ブロックハースト高校 → トンプソンリバーズ大学

高校からカナダ・バンクーバに留学し、内野手として活躍。中心選手としてブリティッシュ・コロンビア州大会優勝、高校全加オールスター「ベストウエスト」のメンバーに選出。大学時代は外野手として活躍し、全加大学選手権大会(CCBC)の優勝に大きく貢献。その後、母校野球部のアシスタントコーチを歴任、豊富な指導経験を持つ。


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中学卒業と同時によりよい野球環境を求めて、カナダへ留学した中村佳嗣さん。15歳でカナダ留学を決めた中村さんに、その時の思いと留学生活についてお話をお聞きしました。
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カナダ留学への第一歩Rimg0001_3

最初にカナダへの野球留学という選択肢があることを知ったのは、中学2年生の時です。きっかけは母の言葉だったのですが、母の知り合いの息子さんがすでにカナダに行っておりその話をして薦めてくれたんです。実際に行くことを決意したのは、中学3年生の春でしたね。周りの友人が進路や考え学校を探し出した頃、私は自分の進む道をカナダへの留学と決めました。


野球をもっと好きになるために

このように私は日本の高校には進まず、中学卒業と同時にカナダへ行ったので、よく日本の野球や甲子園に未練はなかったのかと聞かれるんです。答えは、まったく無かったですね。高校に行ってから野球を辞めてしまう先輩を何人も見ていたので、このまま日本の高校に進めば楽しい野球ができるかどうか疑問でした。たとえ甲子園に出ることができたとしても、野球中心の3年間を過ごせば学力の面で追いつかないだろうとも考えました。もちろん私も野球で上を目指したいという気持ちはありましたが、何よりも野球が嫌いになってしまったら元も子もありません。でもカナダに行けば、楽しく野球をすることができる上に英語も習得できるのです!楽しい野球と将来につながる英語、それは当時の私にとっては甲子園よりも魅力的なものだったんです。野球をもっと好きになるためにカナダ留学を選んだと言ってもいいかもしれませんね。

197047_5936785870_625905870_58708_8野球をするために英語は必須

とは言え、英語が得意だったのかというとそうではありませんでした。正直、自分が英語を使うようになるなんて考えていなかったので、中学2年生の夏までは成績も悪くて・・・。私の英語の習得方法は、日本のマンガでした。英語は全部分からなくても映像を観ることによってその英語が何を言っているのかが分かるようになり、しだいに耳が慣れてきたのです。あと野球チームの仲間とのコミュニケーションも、英語の上達には必須でした。カナダの高校には野球部がなく、地域のクラブチームに所属します(日本で言うシニアやボーイズリーグ)。ですからチームメイトと毎日会うわけではないのですが、彼らとの間には野球という共通のものあったので、すぐに打ち解けて仲良くなれました。特にカナダは部員数が少なく私のチームも14人だったので、全員で楽しく和気あいあいとした雰囲気でした。

自主的なカナダの野球

野球において日本とカナダの違いは、自分のやりたい練習をできることだと思います。日本では特に高校生の頃は全体練習の中で自分のやりたい練習をやるということはあまりできないと思うのですが、カナダでは高校生から各自が考えて行うという練習ができました。あと、食事面にすごく気を遣っていて、大学生になると遠征の時でもサラダや鶏の胸肉を自分で調理したものを持って来ている選手もいました。自分の体は自分がしっかり管理する、それだけ野球選手としての意識が高かったのだと思います。

199358_5936765870_625905870_57503_3 楽しく、そしてより高いレベルで

カナダでは、6月から2ヶ月間の夏休み中に開催されるサマーリーグがあります。高校生、大学生やメジャーリーグで活躍した元プロ野球選手までもが、それぞれの地域でチームを結成して戦います。ですから普段は別の学校やチームで戦っている選手たちが同じチームになり、大学のシーズン中には行けない町に行って試合をすることもできます。日本で言うクラブチームのようなものなのでレベルはとても高いですが、学ぶことも多く楽しく野球をすることができます。

野球とは「親」である

私にとって野球とは「親」です。実際、母がカナダ留学の話をしてくれなかったら、日本の高校に行って野球をやっていたと思います。ですから私にとって母の言葉は本当に大事でしたし、人生を変えましたね。そして両親は、若い時から自立心を養ってほしいという思いでカナダ留学のサポートもしてくれました。嫌いになることもあれば、感謝することもある存在。自分にいろいろなことを教えてくれる存在。親が存在しなかったら自分が存在しなかったように、野球なければ今の自分は存在していません。そしてカナダに行ったからこそ、野球が自分にとって大切なものであり続けていると感じています。

【取材・文】金木有香
【運営】ベースボールコミュニケーション(BBC)

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